アメリカと香港で過ごした16年「新しい環境に飛び込む人の背中を押せるように」【髙野光紗|ミス慶應コンテスト2025】

今回は、ミス慶應コンテスト2025ファイナリストの髙野光紗さんにインタビューしました!

髙野 光紗(たかの みさ)

髙野光紗

ミス慶應コンテストエントリーNo.4。法学部法律学科2年。



16年間の海外生活を経験

── 今回ミスコンに出てみようと思われたきっかけは何だったのでしょうか?

髙野さん:きっかけはいくつかあるのですが、一番大きいのはミスコンの活動内容に「自分でコンテンツ内容を決めて発信する」という期間が設けられていたことです。

私は海外生活が長かったので、その経験を活かした発信をしたいと考えていました。

── 海外生活というと、どこの国に行かれていたんでしょうか?

髙野さん:アメリカに12年と香港に4年で、合計16年間海外で生活していました。

海外にいたときは英語を話す機会が多くて、日本語を忘れてしまっていた時期もあったんですけど、日本に来てからは日本語を使う機会が増えたので、今は英語と日本語は同じくらいですね。

── 海外生活での経験を生かした発信とは、例えばどのようなものなのでしょうか?

髙野光紗

髙野さん:16年海外で生活するなかで、新しい環境に飛び込むことの難しさや大変さを何度も経験しました。私自身は違いましたが、なかには言語や文化の違いに戸惑って学校に来るのが嫌になってしまう子たちもいたんです。

なので、そういう人たちの背中をそっと押せるような発信をしたいと思っています。



日本語が分からず苦労した中学時代

── 髙野さんは物心ついたときから、ずっと海外で生活されていたのでしょうか?

髙野さん:そうですね。小学校6年生まではアメリカにいて、12歳から日本に来ました。その後、中学3年生の途中でまた海外に行きました。

── では、少しだけ日本で学生生活を送られていたんですね。アメリカと日本の学校だと何か違いを感じましたか?

髙野さん:アメリカの小学校にはチャイムがなかったんですよ。授業が遅れたり延長したりしても、あまり時間の区切りを意識せずに授業が進む感じでした。

でも、日本の中学校に入学したらチャイムは鳴るし、時間ぴったりに始まって時間ぴったりに終わる。その時間の区切り方には、すごく驚きました。

── やはりアメリカは自由ですね。ですが、10歳を超えてから日本に来られたということは、日本語の習得も大変だったのではないでしょうか?

髙野光紗

髙野さん:とても苦労しましたね。初めて受けた社会の授業で国名や海の名前を当てるという時間があったんですけど、太平洋を指されても、英語では「Pacific Ocean」と分かるんですが日本語に変換できなくて…。

── なるほど。「日本人だから日本語が話せて当然」と思われていたのかもしれないですね。

髙野さん:そうですね。私は両親ともに日本人なので見た目も日本人ですし、「日本人だけど日本語が理解できない」という状態を理解してもらえないことが多かったです。

三者面談でも先生から「勉強大丈夫?」という心配をされることはあったんですけど、私としては「日本語がわからないだけで、勉強の内容はわかるんです!」という気持ちで、本当に悔しかったです。

どれだけ勉強しても何も身につかないような感覚で、テスト期間中はいつも泣きながら勉強していました。

── その後はまた海外に行ったとのことですが、なぜ大学は日本に戻ってこようと思われたのでしょうか?

髙野さん:アメリカの高校に進学する段階で、大学は日本に戻ろうと決めていました。中学時代は日本語で苦労したんですけど、日本での生活も楽しかったですし、日本人のアイデンティティも強かったので、将来日本で暮らしたいという思いもありました。

── 大学入学後は日本語で苦労されたことはありましたか?

髙野さん:私は法学部法律学科なんですが、法律の日本語がとても難しくて…。しかも、法学部は期末テスト一発で成績が決まってしまうので、冗談抜きで毎回「留年するかも…」っていう危機感を持ってテスト勉強をしています(笑)。



サークル2つを掛け持ちしながらのミスコン活動

── ミスコン活動を経験してみた感想はいかがですか?

髙野光紗

髙野さん:大学1年生の夏休みは特に何もやることがなくて、結構のびのびと過ごしていたんですが、今年は毎日投稿したり、SNSやLIVE配信をやったりで、去年の夏休みと比べるとかなり忙しくなりましたね。

── 活動期間中に「楽しいな」と感じたことや、印象に残っていることはありますか?

髙野さん:今年のファイナリスト同士がとても仲が良いんですよ。だから、毎回の撮影やイベントでみんなで会えるのが嬉しくて、本当に楽しいです。

── 逆に、大変だと感じることはありますか?

髙野さん:もともと自分の写真を撮る習慣がなかったので、毎日新しい写真を用意しなければいけないのは大変だと感じています。

あとは、LIVE配信をするときはアルバイトとの両立が大変で…。アルバイトは夜の時間までやることが多いんですけど、視聴者さんが多いであろう夜の時間帯に配信時間を確保するのが難しいです。

── 時間は確かに難しいですよね。ちなみに、何のアルバイトをされているんですか?

髙野さん:予備校でチューターをしています。なので、なかなか時間の融通が利きづらい部分もあるんです。

── 確かにそうですね。大学では何かサークルに入られているのでしょうか?

髙野さん:メディア系のサークルと、国際交流系のサークルに入っています。

メディアのほうは、外務依頼で企業の映像コンテンツに出たり、著名人にインタビューしたり、映像制作の部門でドラマや映画の制作に参加したりしています。国際交流のほうでは、留学生との交流イベントや、模擬国連のようなディスカッションなどを開催しています。

── どちらも活動内容が充実したサークルですね。

髙野さん:はい、とても楽しいです。メディア系のサークルでは、先輩方が作るドラマに出演させていただくこともありますし、映像制作のスキルも学べるので、将来テレビ業界などに興味がある人には良い経験になると思います。

── ミスコンに加えてサークル、アルバイトと、非常に忙しい日々を過ごされているのではないでしょうか?

髙野さん:もちろん大変なんですけど、今はその忙しさ自体を楽しめていると思います。

むしろ、暇だと「時間があるのに何もしていない自分」に焦りを感じてしまうタイプなので、今は毎日目標に向かって頑張れていることが、メンタル面でもプラスになっている気がします。



「ありのままの自分を発信したい」

── ミスコン活動も残りわずかですが、今後の活動でどのようなことを頑張っていきたいですか?

髙野さん:ミスコン活動は新しいことばかりで、これまでは慣れるのに精一杯でした。でも、活動期間はもう残りわずかなので、これからはもっと「自分らしい」発信をSNSでしていきたいです。

── 「自分らしい発信」とは、具体的にどのようなものでしょうか?

髙野さん:今までは、カフェに行った写真に「カフェ行ったよ」と一言添えるだけの投稿になってしまったりして、自分の実際の雰囲気や性格が伝わりにくかったと思っています。なので、例えばLIVE配信でのゆるっとした雰囲気や、飾らない自然体な自分をSNSでも見せていきたいです。

私自身が“キラキラしたミスコン大学生”という性格ではないので、ありのままの自然な私の姿を発信をしていきたいと思っています。

髙野光紗

取材・文:ワダハルキ

撮影:片岡翔



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