2023年現在、世の中には数えきれないほど多くのマッチングアプリが存在します。
いわば、現代は「マッチングアプリ戦国時代」。
そんな中、2022年8月にリリースされ、「ハイスぺ限定」「メッセージのやり取りなし」「デートは1時間」を謳い文句にしているマッチングアプリ「Teee(ティー)」が、ジワジワと知名度を上げてきています。
ですが、一部では「年収1000万円ないと使えない」という噂もあり、「そもそも使えないんですけど!?」と憤る人々もチラホラ(ちなみに、私もその一人です)。
ということで、今回はTeeeを運営している合同会社tempの中村さんにお話をお伺いし、Teeeの全貌を丸裸にします!(そしてあわよくば、低年収でもTeeeが使えるように交渉します!!)
そもそもTeeeってどんなアプリ?
ーそもそも、Teeeはどういったアプリなのでしょうか。
中村さん:Teeeを一言で説明すると、「ハイクラスの方がカフェで健全に出会えるマッチングアプリ」です。
具体的には、メッセージのやり取りを省いて、AIが自動で週1回のカフェデートをセッティングします。
ーハイクラスの方というと、アプリの会員は審査制なのでしょうか?
中村さん:はい。Teeeは男女共に完全審査制となっていて、男性は高所得かつ清潔感のある方、女性は社会的に自立しており容姿端麗な方を基準として、会員審査を行っています。
ーメッセージの手間を省いてカフェで出会えるというコンセプトは、どういったキッカケで考えられたのでしょうか?
中村さん:前提として、これだけマッチングアプリが流行ってもなお、「マッチングアプリを使うこと自体が恥ずかしい」と感じる文化は根強く残っていると思っています。なので、まずはそんな考えを打ち砕けるようなアプリがあればいいな、と思ったのがTeeeのスタートです。
要は、「使っていることが恥ずかしくない」、むしろ「使っていることが一つのステータスになる」ようなアプリを作りたかったんですよね。
そこで、完全審査制にしてハイスペックな人を対象にすれば、「Teee使ってるの? いいじゃん!」というイメージを持ってもらえるのではないかと思い、今のシステムになりました。
ーその中でも、Teeeの一番の魅力を挙げるとすると、どんなところになりますか?
中村さん:ハイスペックな会員とか、メッセージが不要で出会える、というのも魅力ではあるんですが、競合のマッチングアプリでも同じような機能を持っているものは存在します。
他のアプリにないTeeeの魅力はやはり、最大週7回デートができるところかなと思っています。
ーということは、アプリが毎日デートをセッティングしてくれるんですか?
中村さん:はい。仕組みとしては、会員になると毎月4枚のデートチケットが付与されて、1回のデートにつき1枚のチケットが消費されます。なので、チケットさえあれば週7でデートしていただくことも可能なんです。
もちろん、メッセージのやり取りはなしで。
ーそれは画期的ですね!
「気軽に出会えること」が一番大事
ー実際に出会うまでの具体的な流れについて教えていただけますか?
中村さん:では、水曜日19時からデートがあると仮定して、説明します。
まず、水曜日19時のデートの締め切りというのが、前日の火曜日の21時なんですね。それまでにやっていただくことは、デートの応募ボタンを押すだけです。
すると、火曜日の21時にマッチング結果を発表して、お相手とマッチングすれば、そこからすぐに相手の情報がわかって、その瞬間からチャットが解禁されます。
ーチャット自体は使えるんですね。
中村さん:ええ。具体的な待ち合わせ場所や当日の服装などを伝えられないと、そもそも出会えない可能性があるので。
ー確かに、まったくチャットが使えないとなると、それはそれで逆に不安になりますよね。
中村さん:ただ、基本的にはチャットでの会話は推奨していないと言いますか、そもそもチャットをしなくても出会えるように設計されているので、必要最低限の情報だけ伝えていただければと思います。
ーちなみに、お相手の情報はマッチングしてからはじめてわかるというシステムですよね?
中村さん:そうですね。お相手がプロフィールに記載されている、職業、年収などは把握できます。
職業に関しては、勤務先は公開していないんですけど、業界は公開しています。例えば、金融関係の方とか、マスコミの方とか。年収に関しても、詳細な年収ではなく、600~800万円とか、800~1000万円みたいレンジで表示しております。
ー会ってから年収を聞くのは、気が引けますもんね。マッチングしたあとの流れについても、教えていただけますか?
中村さん:マッチングすると、お互いの画面におすすめのカフェが提示されるので、お互い特に意見がなければそこを使っていただきます。
ですが、仮に提示されたカフェがあまり気に入らなかった場合、お互いの合意のうえで変更していただいても問題ありません。
ー例えば、どういったお店が選ばれているんでしょうか?
中村さん:一例で言うと、六本木にあるスズカフェさんとかですね。
ーめっちゃ雰囲気いいですね!
中村さん:ありがとうございます。ただ、オシャレすぎると、それはそれで緊張すると思うので、「男性でも入りやすい」というのは一つ意識してお店を選んでいます。
ー現在、サービスは東京、大阪、福岡、名古屋で展開されていますが、各地域ごとにカフェを1つ1つ選ばれているんでしょうか?
中村さん:そうですね。お店選びはすごく大切だと思っているので、そこは運営としても力を入れているところです。
ーちなみに、当日のデートは必ず1時間で切り上げなくてはいけないのでしょうか?
中村さん:一応、1時間という時間は設けているんですが、1時間のタイマーがあるわけではないので、ここもお互いの同意があれば、もう少し話していただいても大丈夫です。
ーでは、なぜ「1時間」という時間を設定しているのでしょう?
中村さん:これには、デートの開始時間の話も関係してくるんですが、前提として、Teeeでのデート時間は、平日であれば19時~、土日であれば16時半~に設定されています。
例えば、16時半からの1時間のデートであれば、18時とか19時からジムに行ったり友達と遊んだり、デート後に他の予定を入れられると思います。
マッチングアプリで出会うってなると、「わざわざ時間を作らないといけない」という意識が強いかもしれないんですが、1時間だけであれば「気軽に使えるな」と思ってもらえるかなと。
要は、Teeeを生活の一部として使ってほしいんですよね。
ーそういった思いがあったんですね。
中村さん:あとは、万が一会話が盛り上がらなかった場合でも、1時間という時間を設定しておけば、デートを切り上げやすいと思うので、そういった保険の意味合いもあります(笑)。
ー確かに、それは大事ですね(笑)。
一番のこだわりは「会員の質」
ーTeeeでは、デート後にレビューを書く機能があると思うんですが、こちらはどういったものなんでしょう?
中村さん:デート後に「お相手の印象はどうでしたか」「他にお困りごとございませんでしたか」などのレビューをしていただいています。
そして、女性は2回以上、男性は3回以上のレビューをもらうと、レビューをもとに作成した「Teee レポート」が発行されます。
ーレポートには、写真ではなくオリジナルの似顔絵イラストが掲載されていると思うんですが、そこもかなり力を入れられていますよね。
中村さん:ありがとうございます。一枚一枚書いているので、工数は莫大なものがあるんですけれども、そこはユーザー様に対するお返しと思っています。
ーちなみにレポートということは、例えばデートのスコアなども表示されたりするんでしょうか?
中村さん:はい。スコアが高い人は問題ないんですが、逆に例えば、スコアが50点ぐらいの状態が続いている人には強制退会という措置も取っています。
ーかなり厳しく評価されているんですね!
中村さん:そもそもが完全審査制のアプリなので、会員の質は非常に重視しています。
Teeeでは、AIが会員のレビューやスペックを判断してマッチングを実施しているので、評価が低い会員がいるとサービスの信頼性も損なわれてしまいかねません。
ですので、レポートの評価は結構シビアにつけていますね。
ーアプリ入会時の審査もかなり厳しいと思うんですが、例えば男性の場合だと、どのような人が審査に通りやすいんでしょうか?
中村さん:審査の観点としては、大きくは容姿、年収、勤め先、学歴、身長というところで判断していますね。
ー身長も基準に入っているんですね。
中村さん:そうですね。意外と相手の男性の身長を大切にされている女性は、すごくいらっしゃるので。
ー年収の場合は、だいたいどの程度のラインが通過の基準になるんでしょうか?
中村さん:公表している範囲のデータですと、Teeeの男性会員の平均年収は900万円前後です。
ただし、年収が900万円じゃないと審査に通らないかと言われれば、答えはもちろん「ノー」で、600万、700万円の方もいらっしゃいます。
ただ、さすがに年収が200万、300万円の方は、審査の通過は厳しいですね。
なぜ、ハイスぺだけのアプリにしたのか?
さあ、ここからがいよいよ本題です。
何とか交渉して、Teeeの審査基準を下げてもらいます!!
ーそもそも、Teeeはなぜハイスペックな方に会員を絞っているんでしょうか?(訳:私は絶対に使えないので、もっと年収のラインを下げてもらえませんか?)
中村さん:先ほども述べた通り、会員の質を担保したほうが健全な出会いを提供できるというのは、一つの理由ではあります。
ですが、そもそもTeeeの会員の方には、必ずしも恋愛をゴールにしていただかなくてもいいとは思っています。
ーそれはどういうことでしょうか?
中村さん:これはTeeeに限った話ではなく、マッチングアプリでの出会いって結局は人と人との出会いなので、「相性が合う・合わない」という要素は絶対にあると思うんですよ。「人としては尊敬できるけど、恋人としては見られない」とか「話は面白いけど、理想の人ではないな」とか。
けど、もしそうなった場合でも、「この人と喋ったら楽しいな」とか「今までの人とは違って、いい刺激になったな」とか、会員の方には何かしらの満足感は味わっていただきたいんです。
そうなったときに、人生経験が豊富なハイクラスな人であれば、楽しい・会話が弾むデートをできる可能性が高いと思っているので、会員はハイスペックな方に絞っています。
ー確かに、それはそうですね…(浅ましい考えを持っていた自分が恥ずかしい…)
中村さん:そういう意味では、恋愛や結婚の前に「まずは純粋に出会いを楽しんで欲しい」という思いが大きいですね。で、その延長線上でいい人がいたら、もちろん恋愛して欲しい、と考えています。
ーでは最後に、Teeeの今後の目標についてお聞かせください!
中村さん:Teeeが使うことが皆さんの生活の中で当たり前になる、大きく言えば文化として根付かせるのが最終的な目標ですね。
今後、アプリ版のTeeeがリリースされたら、スマホのトップページのアプリの中にTeeeが入っていても恥ずかしいと思われないような文化を作り上げたいと思っています。
ハイスぺと出会いたい人には自信を持ってTeeeをおすすめします!
残念ながら(?)Teeeの審査基準を変えることはできませんでしたが、Teeeがとても会員の質にこだわり、似顔絵イラストの作成や、カフェの選定など、ユーザーファーストの精神でアプリを運営されていることが、よくわかりました。
ここまでこだわりを持って運営しているアプリであれば、間違いなく会員の方の質は高く、安心して出会いを楽しめることでしょう。
気になった方は、ぜひ一度Teeeを使ってみてください!
(女性は完全無料です!男性は会員審査に通過するかどうかだけでも試してみてください!)
取材・文:ワダハルキ