「何でもチャレンジしてみる」。口では簡単に言えるが、実際に実行するのは難しいことだ。
「チャレンジする」ということは「未知の環境に飛び込むこと」であり、そういった状況を楽しめる人もいるだろうが、多くの人が「不安」「怖い」「失敗したらどうしよう」と、ネガティブな気持ちに支配されてしまうのではないだろうか。
しかし、2022年の千葉大学のミスコンに参加していた畠山紬(はたけやまつむぎ)さんは幼少期に子役として活動し、大学入学後にはミスコンに加え親善大使の活動にも挑戦するなど、むしろ、チャレンジしかしていない。
そんなチャレンジングでバイタリティー溢れる畠山さんに、「なぜ色々なことにチャレンジできるのか」をミスコン活動や子役時代の話を中心に聞いてみた。
畠山紬(はたけやまつむぎ)
2022年度ミス千葉大学(千葉大学Ms.andMr.Contest)準グランプリ。法政経学部1年。3歳から中学1年生まで子役として活動し、ドラマ『ラッキーセブン』『リーガール・ハイ』、映画『パーマネント野ばら』『奇跡のリンゴ』などに出演。現在は「ちばポートアンバサダー」として活動中。
やらないで後悔するよりは…
ーミスコンに参加したきっかけを教えてください。
私は今年から大学生になったばかりで、「大学に入って何か新しいことをやってみたいな」っていう思いが自分の中であったのが応募のきっかっけですね。
とはいえ「ミスコン」ということもあって、最初は自分の中で応募は悩んでいました。そしたら、その悩んでる間に一次募集が終わっちゃったんですよ(笑)
ーなるほど(笑)
「あ~、申し込んどけばよかったなぁ」って思ってたら二次募集が始まったので、「やらないで後悔するよりはやって後悔するほうがいいな」と思って、二次募集で応募しました。
その後、運営の方々と面接して、後日「ファイナリストに選ばれました」って連絡をいただいて今に至る、っていう感じです。
ーミスコンの面接って、どんなことを聞かれるんですか?
基本的には私のことを中心に聞かれましたね。学部のこととか、サークルのこととか。
あとは「ファイナリストになったらアンチが来ると思いますけど、どう対処しますか?」とかも聞かれました。
ー難しいこと質問しますね(笑)
はい(笑)何を聞かれるか分からなかったんで、全部アドリブで答えてました(笑)
7時間のライブ配信!?
ーミスコン活動をやってて一番楽しかったことはなんでしょう?
私は毎日SNSを更新してるんですけど、「投票したよ~」みたいな応援コメントを見たり、ミクチャの配信でコメントを下さった方とお話ししたりするのが、すごく楽しいなと思ってます。
ーリアクションが直接見えるのは励みになりますよね。
けど、配信自体はミスコン活動を始めるまで私は一切やったことがなかったので、最初は「何話せばいいんだろう?」「どうしたらいいんだろう?」「そもそも誰か見てくれてるのかな?」って感じで。
毎日試行錯誤してたんですけど、配信イベントの最終日にはいろんな方が配信を見に来てくださって。結局、最終日は7時間ぐらい配信しました。
ー7時間ですか!?
はい(笑)けど、他の大学の方で12時間とか、24時間とかしてる方もいらっしゃいましたよ。
ーなんと…(笑)もはやYouTuberみたいですね(笑)
いや、ほんとに(笑)
配信してる時間はずっとしゃべってなきゃいけないので、12時間とか24時間やられてる方は「すごいなぁ」って思ってました。
ーちなみに、配信で意識していたことなどはあったんでしょうか?
沈黙する時間がなるべくないようにしていました。あとは、来てくださってる方は私の笑顔を見に来てると思うので、常に笑顔でいることは意識してましたね。
見てくださってる方が「楽しい」って思ってもらえるような配信を心がけてました。
まあ、最終日は感極まって泣いちゃったりしたんですけど…(笑)
ー逆にミスコン活動で「辛いな」と感じたことはありますか?
やっぱり、私のことをよく思わない人や他の候補者を応援している方から配信中に嫌がらせとかがあったりして、「辛いな」って思うことはけっこうありました。
ーそういう場合は、自分の中でどのように対処していたんでしょうか?
もちろん、私のことをよく思わない人もいるんですけど、自分のことを応援してくださっている方もたくさんいらっしゃるので。
SNSとかで「投票したよ!」っていうコメントを見て、「自分のことを応援してくださっている方がいるんだから頑張ろう」って思ってました。
子役時代の共演が思い出に
ープロフィールに「ちばポートアンバサダー」と書かれていましたが、これはどういったものなんでしょうか?
「ちばポートアンバサダー」は千葉港の親善大使です。
元々は「ミス千葉」という名前だったんですけど、「ミス千葉港」や「ポートクイーン」って名前が代わっていって、私たちの代からは今の「ちばボートアンバサダー」の名前になりました。
なので、けっこう歴史はあって、私たちが68代目になるんですよ。
ー具体的にはどんな活動をされているんですか?
基本的には千葉の港に関する活動をしたり、千葉県の市役所や県庁を訪れたり、千葉のお祭りやイベントに行って司会をやったりしています。
ーそれはどのようなきっかけで応募されたんでしょうか?
去年の「ポートクイーン」に私の高校の2つ上の先輩がいまして。私が一方的に知っていただけだったんですけど、すごく可愛くて(笑)
で、その方が卒業後に「ポートクイーン」の活動をされているのを知って、「自分もやってみたいな」と思って応募しました。
ーミスコンの応募のときもそうですけど、すごくチャレンジングですよね。
そうですね。やらずに後悔するよりは「やってよかったな」って思える方がいいので、「できることには何でもチャレンジしたいな」っていつも思ってます。
ーこういった「人前に立つ仕事」には昔から興味があったんでしょうか?
実は、小さいころに子役をやってたんですよね。
ーあ、そうなんですね!
最初は赤ちゃん雑誌のモデルとかからスタートして、物心ついたときからは子役としてお仕事してました。
ー子役時代は、映画やドラマにも出演されてたんですか?
そうですね。ありがたいことに、いろんな作品に出演させていただきました。
それこそ、ミスコンの活動を応援してくれていたファンの方で「その当時映画館に見に行って覚えてるよ」っていう方もいて(笑)
けっこうビックリしましたね(笑)
ーそれは凄いですね(笑)ちなみに、印象深い共演者の方とかっていらっしゃいますか?
「すごいな」と思う方はたくさんいらっしゃったんですけど、女優の菅野美穂さんとは、『パーマネント野ばら』と『奇跡のリンゴ』で親子役で共演させていただいたので、印象に残ってますね。
やっぱりオーラもすごいんですけど、すごく優しいんですよ。
ー親子役となると、撮影以外の時間でも菅野さんと過ごされたりもしたんでしょうか?
お忙しかったとは思うんですけど、間の時間で私と遊んでくださいましたね。『奇跡のリンゴ』の撮影のときは、撮影の合間の時間にお菓子を買ってくださって、ものすごく優しくしていただきました。
ー畠山さん自身は、子役のお仕事はいつまで続けられたんですか?
中学1年生ぐらいまでですね。そこからは芸能活動を引退して今に至る、っていう感じです。
「将来は公務員に」
ー最後に、今後の目標などがあればお聞かせ下さい。
元々ミスコンの活動をする前から「公務員になりたい」っていう夢があって。市役所とか県庁で地域活性化に関われたらいいな、って思ってます。
ー予想外の堅実な夢ですね(笑)
ミスコンに出場される方って「アナウンサーとかモデル目指してます」っていう方が多いと思うんで、「変わってるね」とはよく言われます…(笑)
ただ、ミスコン活動を通して「人前に立つ」っていうことの楽しさを改めて感じたので、将来についてはもうちょっとじっくり考えたいなって思ってますね(笑)
おっとりした口調と朗らかな笑顔とは裏腹に、畠山さんの一言一言には確かな「意思の強さ」を感じた。
それが子役時代に培ったものなのか、はたまたミスコン活動を通じて得たものなのか定かではないが、その類まれなるチャレンジ精神と好奇心が、彼女の今後の人生をより華やかに、より充実したものにしていくことは間違いないだろう。