一目で強く印象に残る人というのは、目が違う。
水晶のように透き通った瞳、宝石のように輝く瞳、まばゆい光を放つ瞳…
それぞれ違った魅力を持っているが、その瞳に力強さが宿っている点においては共通している。
今回取材した、ミスキャンパス同志社2023ファイナリストの杉山緋那さんの瞳にも、見るものを強く惹き付ける力を感じた。
それは、幼少期から芸能事務所に所属し、アイドル・女優として活動してきた彼女の人生経験も、少なからず影響しているだろう。
しかし、理由はそれだけではない。なぜか、そんな気がした。
杉山緋那(すぎやまひな)
人見知りで恥ずかしがり屋だった幼少期
幼少期から芸能事務所に所属し、芸能活動を続けている杉山さん。芸能活動をはじめたきっかけは、「お母さんが応募してくれたんで、あまり覚えてないです(笑)」とのことだが、大きくなるにつれて、芸能活動は杉山さん自身の「夢」になっていった。
しかし、幼少期はかなりの「人見知りだった」と言う。
「小さい頃は本当に恥ずかしがり屋で、人見知りでした。学校でも、授業で手を挙げて目立つとかなくて、本当に仲が良い子としか喋ってませんでした」
その人見知りは中学、高校と続き、大学でようやく慣れてきた。しかし、今でも人見知りすることは多い。
「あんまり喋らないから、周りからは怖い人だと思われてたらしくて…(笑)。自分からは喋れないんですけど、喋ってくれたら嬉しいし、仲良くなったらめちゃくちゃ話すタイプです(笑)」
「ファイナリスト同士ってバチバチ…?」
大学進学後も杉山さんは芸能活動に邁進する。周りの同級生がサークルやバイトに明け暮れて青春を謳歌する中、彼女はサークルにもバイトにも目もくれず、ただひたすら自分の夢を追いかけた。
そして、3年生になって「ミスキャンパス同志社」に応募。ファイナリストに選ばれ、現在まで活動を続けている。
「ミスコンに応募したのは、出場すれば自分が絶対に成長できると思ったのもあるんですけど、それ以上に、去年のファイナリストの方々が輝いている姿を見て、『私もこんなふうになれたらいいな』って思ったのが大きいですね」
しかし、ミスコン参加前の杉山さんには、「ファイナリスト同士でバチバチしたらどうしよう…」という心配があった。
確かにミスコンでは、ファイナリスト同士はグランプリを目指して争っている関係である。各ファイナリストは多かれ少なかれ、他のファイナリストに対してのライバル心を持っているだろう。
とはいえ、人見知りの杉山さんにとって、その環境は耐え難いものだ。
憧れと不安を胸に抱えながらスタートしたミスコン活動だったが、その心配は良い意味で裏切られた。
「全然バチバチしてなくて、本当にみんな優しいし、本当に仲良くて、撮影もすごい楽しいです!」
「グランプリを獲りたい」
現在はミスコンに時間を割いている杉山さんだが、ミスコン終了後は、再び芸能活動に舵を切る。
現在3年生で就活も視野に入れなければならない時期ではあるが、大学卒業後も芸能の仕事を続ける予定だと言う。ちなみに、直近の目標は「学園ドラマの出演」だ。
「地元がすごい田舎で、高校時代も芸能活動ばっかりで、そんなに青春してこなかったんですよ。なので、ドラマで高校生役を演じて、青春を疑似体験したいですね(笑)」
冗談っぽく笑いながらも、その瞳には、最初に顔を合わせたときと変わらない力強さを感じた。
「挑戦したい」「成長したい」
そんな強い想いを持っているからこそ、彼女の瞳には多くの人を惹き付ける力があるのかもしれない。
取材の最後に今後の目標を尋ねると、彼女は屈託のない笑顔を見せながらも、迷いなく、力強い言葉でこう答えた。
「ミスコンを通して、応援してくれてる方に何か恩返しをしたい。そのためにも、グランプリを獲りたいです」
取材・文:ワダハルキ
撮影:けんを