史上最年少で得たミスター関大グランプリの称号「何が起きても揺るがない自信を得た」【長尾祐|ミスター関大2022】

今回は、ミスターキャンパス関大2022グランプリの長尾祐さんにインタビューしました!

長尾祐(ながおたすく)

長尾祐(ながおたすく)

ミスターキャンパス関大2022グランプリ。社会学部4年。



高3で「ミスターコン優勝」を目標に

── ミスターコンに出場されていたのは3年前だと思いますが、当時のことは今も覚えていますか?

長尾さん:正直、細かくは覚えていない部分もありますが、本当に人生で一番充実した1年間でしたね。

── 当時は1回生で出場されていましたが、活動してみての率直な感想はいかがでしたか?

長尾さん:高校3年生の9月頃からずっと出場を目指して、そのなかで優勝を目標にしていました。出場できただけでも嬉しかったんですけど、グランプリという形で終えられたことは本当に良かったです。

── 高校3年生からミスターコンを目指されていたんですね。なぜそこまで強い想いがあったんでしょうか?

長尾さん:中学・高校はソフトテニスに打ち込んで自分なりに努力したという自負はあったんですが、結果としては80点くらいにしかならなかったという思いがずっとありました。

なので、大学では自分が最大限に努力して100点の結果を出したいという強い気持ちがあって。僕は推薦入試で普通よりも早い段階で関西大学への入学が決まっていたので、入学前に大学について調べていたんですが、そのときにミスターコンの存在を知りました。

そこで「1回生でグランプリを獲った人はいない」という事実を知って、「じゃあ、自分がそれを達成しよう」目標になりました。

── ミスターコンは人前に立つ目立つ活動だと思いますが、それまでにもそういった経験はあったんでしょうか?

長尾さん:目立つのは好きだったんですが、例えば生徒会長みたいな何かしらの役職に就いたりすることはなかったので、目立ちたがり屋でありながらも積極的に行動できていない部分はあったと思います。

長尾祐(ながおたすく)

── 行動できていなかった過去の想いから、大学での挑戦を決められたんですね。1年生でのミスターコン出場は珍しかったんじゃないでしょうか?

長尾さん:そうですね。4月の時点で同級生は履修登録とかサークル選びに忙しかったと思うんですけど、自分はミスターコンのエントリーや準備を並行して行っていたので、「なんでそんなに忙しそうなん?」ってよく言われてましたね(笑)。



試行錯誤の末にたどり着いた“神プレゼン”

── ミスターコンと言えばライブ配信もありますよね。ライブ配信はやってみていかがでしたか?

長尾さん:エントリーするまでライブ配信の経験はまったくなかったんですけど、色々調べて「これなら最初から独走できるんじゃないか」というプランは立てられたと思っていました。

なので、最初はそこまで深くは考えていなかったんですけど、実際に始まってみると6人中5位からのスタートで、想像と全然違いました。

── 最初はどんな戦略だったんでしょうか?

長尾さん:音楽が好きなのでギターで歌ってみたりとかいろいろ試したんですが、結局「目立とう」という気持ちが先行しすぎて、視聴者の方とのコミュニケーションが疎かになっていたんです。「ただ一人でふざけている人」みたいになってたと思いますね(笑)。

── そこのバランスは難しいですよね。あとは、ファイナルイベントでの長尾さんのプレゼンは印象に残っているんですが、あれはご自身で一から考えられたんでしょうか?

長尾祐(ながおたすく)
ファイナルイベントでの長尾さん

長尾さん:はい。高校の頃からTEDトークを見ていて、これなら自分のやってきたことをすべて伝えられるんじゃないかと思って、プレゼンで勝負しようと決めました。

── TEDトークは「ザ・プレゼン」ですよね。

長尾さん:そうですね。ただ、TEDトークの感動したプレゼンのエッセンスを抜き出して、自分でカメラの前でやってみたんですが、全然しっくりこなくて。「なんでだろう?」って考えたら、TEDトークの観客は外国人だけど自分が本番でプレゼンするのは日本人だということに気づきました。

そこから、日本人に響くプレゼンを研究して、スティーブ・ジョブズのような注意を惹きつける話し方と融合させることを意識して作りました。

── 1年生でそこまで考えられるのは驚きです。計画を立てることは元々得意だったんでしょうか?

長尾祐(ながおたすく)
ファイナルイベントでのプレゼン

長尾さん:これは最近気づいたんですけど、僕は性格的に臆病な部分があって。「人一倍準備しないと勝てない」という思いが、何かをやるうえで常にあるんです。

もちろん、成功すれば自信にもなりますが、そういった意味で臆病な面は変わらない方がいいと今でも思っていますね。



ミスターコン後に挑戦した軽音サークル

── ミスターコンが終わってからは、どのような活動をされていたんでしょうか?

長尾さん:1年ごとに目標を立てるようにしていましたね。2回生は「とにかく遊びまくって、大学生活を満喫する年」にしようと決め、バイトでお金を稼いでは遊び尽くしました(笑)。

3回生では軽音サークルの活動と就職活動を本気で頑張ろうと目標を立てて。今は就活もひと段落して、軽音サークルの活動を続けつつ、SNSも頑張っている形です。

長尾祐(ながおたすく)

── 軽音サークルに入られているんですね。サークルでは何の楽器を担当されているんでしょうか?

長尾さん:ギターボーカルを担当しています。

── バンドの花形ですね。軽音はいつから始められたんでしょうか?

長尾さん:中学3年生の文化祭で、全員初心者でバンドを組んでみたのがきっかけですね。それが面白くて個人的に楽器を触るようになりました。

高校時代はバンド活動はしていなかったんですが、大学に入って仲の良い友達が軽音サークルに入っていたので、本格的に頑張ってみようと思いました。

── バンドはコピーバンドですか? それともオリジナル曲を歌うバンドですか?

長尾さん:サークルではずっとコピーバンドをしていたんですけど、最近は「KALASU」という先輩のバンドで、オリジナル曲をやっています。僕はサポートとしてベースを担当させてもらっています。

── ベースもされるんですね!

長尾さん:ベースは先輩に誘っていただいてから始めたので、まだ全然下手くそですが、ギターボーカルとは違う楽しさがあるので頑張っていこうと思っています。



「何が起きても揺るがない自信を得た」

── ミスターコンでグランプリを取られて、ご自身の中で何か変わったことはありましたか?

長尾さん:一番は、何が起きても揺るがない自信を得たことですね。80点の成果しか出せなかった自分が、100点の結果を出せた経験は、例えばバイトや日常生活で嫌なことがあっても、「いや、でも努力したらできるやろ」「乗り越えられるやろ」という、揺るぎない自信につながりました。

目立ちたがり屋なのに何もできなかった自分が前に出られるようになった、という変化は大きいです。

── その自信は実生活で活きている部分はありますか?

長尾さん:軽音サークルを本格的に始めようと思ったのが、2回生と3回生の間くらいの時期で、同学年から見たら遅いスタートでした。けど、そこで「頑張ろう」と思えたのは、ミスターコンで培った目標の立て方や、それに対するアプローチ、ステップの踏み方がほとんど同じだったからです。

── では、総じてミスターコンに出てよかった、というお気持ちですか?

長尾さん:はい。生まれ変わっても絶対出ますね(笑)。

── 最後に、今後の目標についてお聞かせください。

長尾さん:自分の中で軽音を頑張るという目標はすでに達成できたという自負があります。今はSNSでの発信ももちろん頑張りたいんですが、「SNSで売れる」「有名になる」ということだけに縛られたくないという思いもあります。

自分の頑張り方やキャパシティーなど自分のことを深く理解できたので、今後は社会人としてガンガン上に上がっていきたいと考えています。この1年間も売れることだけを目的とせず、自分が後悔しないように発信したいものをしっかり発信していきたいです。

長尾祐(ながおたすく)

取材・文・撮影:ワダハルキ

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