今回は、ミス東大2025ファイナリストの須賀ありささんにインタビューしました!
須賀 ありさ(すが ありさ)

ミス東大2025エントリーNo.4。法学政治学研究科修士1年。
「世の中の不条理を変えたい」
── 今回、なぜミスコンに出てみようと思われたんですか?
須賀さん:学部時代にバレーボール部のマネージャーをしていたのですが、そこで知り合った信頼できる東京大学の先輩が推薦してくださったことがきっかけです。東大の入学式の翌日に、ミスコンの運営の方から「他薦があったのですが、ミスコンに出場する気はありますか?」という趣旨のInstagramのDMが届いたことで知りました。
最初は東大の素晴らしい環境で勉学に専念するつもりでしたし、「大学院の勉強に追われるなかでミスコン活動などできるのだろうか」とすごく悩みました。すぐには決断できなかったので、エントリーまでにひと月ほど時間をかけて、参加するとしたらどのようなことが求められるのか面談をしていただきました。
私は将来、弁護士になって世の中の理不尽や不条理な当たり前を変えて、新しい価値を創造したいという思いがあります。そんな私の言葉に耳を傾けてもらうには、私自身に影響力や発信力が必要だと考えています。
さまざまな人が私を知ってくれることで、思っていることを届けられる機会が増えるかもしれない。そこで「ミス東大」という肩書きを持つことで、発信力や影響力が少しでも高まれば、目標に近づけるのではないかと考えるようになりました。
── 学部時代は慶應義塾大学に通っていたと伺いましたが、なぜ大学院で東大を選ばれたのでしょうか?

須賀さん:はい。高校・大学の7年間、慶應義塾での学生生活は充実したものでした。大学院で東大を選んだのは、私が尊敬しているゼミの指導教授の勧めが大きいです。
その教授は慶應義塾を卒業後に国立の大学院に進まれて、現在は慶應義塾で教鞭を執っておられます。私が進路選択をするタイミングで、「私学の良さもあるけれど、国立には国立の良さがあるから、新しい環境を知ることもいいと思うよ」と背中を押してくださって、東大大学院入試を受験しました。
あとは、東大の法学政治学研究科が「社会生活上の指導者となる学生を輩出する」ことを目標としている点にも惹かれました。
実際に東大に来てみると、敷地が広く緑も豊かで、図書館もとても立派です。先生方も私が読んでいた教科書を執筆されている方々ばかりで、本当に日々ありがたい環境で学べています。
花火の写真が炎上!?
── 実際にミスコン活動を始めてみていかがですか?
須賀さん:SNSでのPR活動が主戦場のミスコン活動において、私はお披露目からほどなくしてInstagramとXが凍結されるというアクシデントに見舞われてしまったんです。
ファンの方に「名前を検索しても出てこないよ」と教えていただいて気づいたんですが、それぞれ問い合わせても一向に改善されなかったので、やむを得ず1か月後に新しいアカウントで再スタートしました。それぞれ1,000人ほどフォロワー様がいたので、とてもショックでした。
「5か月間の限られた活動期間においては致命的な出遅れだ」と言われたこともあったんですが、懸命に試行錯誤しながら工夫を重ねて今日まで活動してきました。おかげさまで、現在は2万人を超えるフォロワー様をお迎えしています。
── それは大変でしたね。SNSで言えば、須賀さんのXはときどき話題になっていますよね。

須賀さん:そうですね。一番最初のバズは、私が長岡の花火大会に行ったときの投稿です。
ミスコンに出ている以上、花火の写真だけだとみなさん喜ばないですし、花火と一緒に私が写っている写真を撮ったんです。ただ、花火は画面を暗くしないと綺麗に映らない。一方で、画面を明るくすると花火が綺麗に写らない。
なので、明るさや角度を調節しながら時間をかけて写真を撮って、「花火をみなさんに見せたくて写真を撮りました!」とキャプションを付けて投稿したら、「本当に見せたいのは自分だろ。」と、引用リツイートでたくさん怒られてしまって。
── それでバズってしまったと。
須賀さん:はい。そのなかの「慶應卒なのに東大に行って、しかも東大の院生でミスコンに出ることにすごく慶應を感じる」みたいな引用リツイートがすごく伸びて、そこからさらに広がっていきました。
── 普段のSNS発信はどのように考えて投稿されていますか?

須賀さん:最初のお披露目の挨拶で述べた通り、「謙虚さと感謝の気持ち」は今でも変わらず持ち続けています。同時に、みなさんの応援の気持ちに応えるためにも、攻めの姿勢も取り入れています。
例えば、ハッシュタグで「かわいいからめげない」とか「かわいすぎる東大生」とか、あえてポップかつポジティブな発信をして、より応援したいと思っていただけるような投稿を心がけています。
── かなり戦略的ですね。ミスコン前にもSNS運用をされていたのでしょうか?
須賀さん:いいえ。全くしていませんでした。ミスコンで初めてSNSを本格的に運用する状況になり、毎日試行錯誤しながら取り組んでいます。どんな投稿が支持されるのか研究しつつ、PDCAを回しながら進めています。
── LINE公式アカウントまで作られているとお伺いしました。
須賀さん:はい。Web投票にはLINEアカウントとの連携が必要なのですが、別のアプリから投票リンクに入るとLINEの認証を求められることが多々あります。そういった一手間があると「めんどくさいな」と思われて、連続投票が途切れてしまうリスクが生じます。
なので、少しでもその心理的障壁をなくして、スムーズに投票を継続していただけるようにLINE公式アカウントを作りました。公式アカウントでは「投票はこちらから」というバナーに触れるだけで、すぐに投票できるんです。
法律サークルとバレー部マネージャーを兼部
── 今は勉強とミスコンでかなり忙しいと思うのですが、学部時代はいかがでしたか?

須賀さん:学部生時代は、法律サークルで幹部役員を務めていました。慶應には2大法律サークルがあるのですが、それぞれ200人程度在籍しており、過去問等を研究しながら法律を勉強しています。
また、1年生から4年生までは体育会バレーボール部のマネージャーをしていました。
── バレー部のマネージャーの活動はいかがでしたか?
須賀さん:コロナ禍は特に大変でした。医学部の体育会だったので、「医学部生から絶対にコロナ罹患者は出してはいけない」という雰囲気があり、部員には常に厳しい体調管理が求められたんです。部活の通常活動再開が認められるのも遅く、活動が再開しても練習中マスク着用が徹底され「やりすぎでは?」と思うぐらい厳しく体調管理を行っていました。
また、コロナ禍で先輩からマネージャー業務を実戦で教えてもらうこともかなわず、マニュアルをもとに大会の申請や試合の分析、練習の補佐などを行わないといけなかったのは大変でした。
限界点が上がっていく
── ミスコンに出てから、ご自身で変わったと感じることはありますか?

須賀さん:毎日アドレナリンが最大出力のような状態で限界まで頑張るので、限界点、すなわち自分が頑張れるMAX値が上がってきたことを感じます。
もう一つは、メンタルが強くなったことです。最初はSNSの炎上を経験して落ち込みましたが、今は「炎上しても、私に関心を持って見てくださる方が増えれば、ファンになってくださる方も増える」と前向きに考えられるようになりました。
── 最後に、フィナーレに向けた意気込みを教えてください。
須賀さん:毎日Web投票をしてくださる方、逆境に置かれた私を見つけて手を差し伸べてくださる方、みなさん私を信じて全力で応援してくださっています。
そんな方々とご縁をいただき、苦境をどうしたら切り開いていけるかを一緒に考えて歩んできたこと、心の通う交流を重ねてきたこと。そのすべてが幸せなことでした。そのおかげで、私は晴れてフィナーレのステージに立つことができます。
そういった人の真心からのあたたかさに触れられたからこそ、私は大きく成長しつつあると思っています。これまで親身になって誠実に支えてくださった方々に、集大成としてグランプリに輝く姿をご覧いただき、「応援してよかった」と思っていただくこと。それこそが私の願いです。

取材・文:ワダハルキ
撮影:ゆうゆう

