北川智子

偏差値40から慶應合格のリアル”ビリギャル”が提唱する「人類みな可愛い説」【北川智子|ミス慶應コンテスト2025】

今回は、ミス慶應コンテスト2025ファイナリストの北川智子さんにインタビューしました!

北川 智子(きたがわ さとこ)

北川智子

ミス慶應コンテスト2025エントリーNo.3。法学部法律学科4年。



偏差値40から慶應に逆転合格

── 今回ミスコンに出てみようと思われたきっかけは何だったのでしょうか?

北川さん:高校生の頃にミス慶應のファイナリストの方々のSNSを見て、憧れの気持ちを持ったことがきっかけです。

元々、大学はなんとなく「慶應がいいな」とは思っていたんですけど、私の高校は差値40前後の学校で、周りに慶應を目指す子があまりいなかったんです。実際に、5年間ぐらい慶應に入った先輩もいなかったらしくて。

そんなときにミス慶應のファイナリストの方々の発信を見て、「慶応義塾大学」というものを具体的にイメージできるようになって、より「慶應を目指そう!」と思えるようになったんです。

その経験があったからこそ、今度は私がたくさんの人を勇気づけたり、受験生の役に立つような発信ができればいいなと思って、ミス慶應に応募しました。

── 偏差値40の学校から慶應合格はすごいですね。本格的に慶應を目指すようになったのはいつ頃なのでしょうか?

北川智子

北川さん:慶應を目指し始めたのは、中学3年生ですね。

実は、私は中学受験をしたんですけど、選んだ理由は「制服が可愛いから」とか「リーダーに挑戦したい」とかだったんです。

なので、学校を選ぶ段階では偏差値はまったく気にしていなかったんですけど、周りの大人を見ていると「やっぱりある程度いい大学には入っておくべきだな」って入学時には思っていました。

── 中3から受験勉強ということは、4年間も勉強を続けたんですね。

北川さん:そうなんです。高校生から始めると絶対に間に合わないことは自分でもわかっていたので、単語とかすごく初歩的なところからスタートさせて、コツコツ、コツコツ続けました。

── 模試の判定はどれくらいだったんでしょうか?

北川さん:高校3年生の最初はC判定でしたが、最後は結局D判定になってました(笑)。なので、全然余裕ではなくて、本当に最後の最後まで受かるか落ちるかわからないギリギリでした。

── では、本当に逆転合格だったんですね。

北川さん:はい。まさに「ビリギャル」ですよね(笑)。



高校時代を勉強一色にしなかった理由

── 高校時代はずっと勉強漬けの生活だったんでしょうか?

北川智子

北川さん:それがそうでもなくて。生徒会に入って、部活もコーラス部とバドミントン部に入っていました。あとは、体育祭の副実行委員長もやりました。

── 多すぎませんか?(笑)。

北川さん:自分でもそう思います(笑)。

── 北川さんのなかでは「慶應」を目指すという目標があったと思うんですが、なぜそこまでたくさんの活動をされていたんでしょうか?

北川さん:自分が通っていた学校は、リーダーシップを取れる機会がすごく多かったんです。元々、そういった機会が多いことに魅力を感じていたので、やりたいと思ったことは全部やっておきたかったんです。

── なぜリーダーシップを取れることが魅力的だと感じたのでしょうか?

北川さん:リーダーシップを取ることで、自分に自信を持てるようになると思ったからですね。実際に、コーラス部とバドミントン部では副部長をやらせてもらったんですが、その経験はすごく自分の自信になりました。

── とはいえ、勉強との両立は不安ではありませんでしたか?

北川智子

北川さん:めちゃめちゃ不安でした。絶対勉強に集中したほうが、最短距離で慶應に合格できるのは明らかじゃないですか。

けど、私は一度でも自分が興味を持って「やりたい!」って手を挙げたことには、必ず最後までやり遂げたい性格なんです。だからこそ、例えば高校3年生で何かを「やりたい!」って思っても活動できるように、中学3年生から受験勉強を始めたところはありますね。

もし慶應に受かっても、勉強だけの高校生活になってしまったら「高1の1年間くらい、青春すれば良かった」って後悔すると思ったので、自分のやりたい活動は続けていました。



憧れの慶應入学で突き付けられた現実

── 念願の慶應に合格したときはいかがでしたか?

北川さん:正直、最初はめちゃくちゃ怖かったです(笑)。というのも、自分はいわゆる「キラキラJK」ではなかったので、入学式で金髪とか茶髪とか、緑の髪の毛の人とかがいてびっくりしすぎました…(笑)。

しかもみんなブランドのバッグ持ってて、「黒のバッグなんて入学式しか使わないじゃん」みたいに思っていた私とは全然違いました。

── かなりカルチャーショックを受けられたのではないですか?

北川智子

北川さん:はい。なので、入学式は誰とも話せないで帰りました…。私はどちらかと言えば友達を作るのが得意なタイプなんですけど、最初の1戦目で出鼻をくじかれた感じでした。

── その後の大学生活はいかがでしたか?

北川さん:空いている時間は中学・高校でずっと我慢していた垢抜けに全振りしたり、存分に楽しめたと思います(笑)。仲のいい友達もできて、いいコミュニティに恵まれて、4年間悔いの残らないぐらい楽しみました。

── 何かサークルには入られていたんでしょうか?

北川さん:自分が入学式でそんな経験をしたからこそ、「もっと新入生に対してのサポートをしたい」と思って、毎年4月に新入生向けに学校紹介をするような学生団体に入っていました。

── 珍しい活動ですね。その団体には他にどんな方々が入られていたんでしょうか?

北川さん:他の人は例えば、休学してインターンに行ったり、起業したり、就活がめちゃくちゃ強かったりとか、そもそも人として尊敬できる人が多かったです。



悟りを開いて(?)辿り着いた「人類みな可愛い説」

── ミスコンの話に戻りますが、活動で大変だったことはありますか?

北川さん:SNS用の写真がないことですね。私は軽いことだったら人に頼めるんですが、相手に本当に何の得もないような労力がかかることは頼めないタイプなんです。ミスコンの写真なんてまさにそれで、自分が出たくて出ているだけなのに、そのための写真撮影を友達に頼むのが本当に申し訳ない気持ちが大きくて…。

── 確かにそれは悩ましいですね。どうやって解決したのでしょうか?

北川智子

北川さん:ミスコン始まって最初の2週間ぐらいは本当に誰にも頼めませんでした。そしたら、みんなが逆に「えっ、ミスコン出てるよね? 写真必要だよね? 撮りに行くから、一緒にご飯行こうよ」って言ってくれて…。

── 素敵なお友達ですね。

北川さん:本当に。そう言ってくれる友達がいたからこそ、今もこうやって活動できているので、本当に友達には感謝しかないです。

── ミスコン活動を通して変わったことはありますか?

北川さん:私の場合は価値観が大きく変わりましたね。

ミスコンって「ルッキズムの根源だ!」みたいに言われることも多いと思うんですけど、私はミスコンに出たことで、逆に自分のなかにあったルッキズムが薄れていった気がしています。

── それは興味深いですね。具体的にはどういうことでしょうか?

北川さん:悟りを開いた感じです(笑)。

それこそ、始まって1~2ヶ月はルッキズムの強まりというか、「なんで自分はこんなにSNSが伸びないんだ」って思うことはたくさんありました。私は自分に期待しちゃうタイプなので、自分の想像以上に結果が出ないことに悩んでいました。

でも最近、「あまり伸びないだろうな」って思った投稿が意外と伸びたり、逆に自分が自信満々で「これが一番映えてる」って思って投稿したものが伸びなかったりするのを見て、「自分のなかでの『顔がいい』とか『スタイルがいい』とかが、正しいとは限らない」って感じるようになって。

そこから自分のなかでのルッキズムは薄れていきました。

── 逆説的に気が付いたわけですね。

北川智子

北川さん:はい。「自分のなかの”かわいい”の基準って、絶対じゃないんだ」って思ったんです。だから、自分が「かわいい」と思う人でも他の人から見たら「ちょっとかわいい」ぐらいで、逆に自分が「タイプじゃないな」と思う人が他の人から見たら「すごくかわいい」みたいになることもあるよねと。

だとしたら、生きてる人の数だけ基準が存在していて、見た目で優劣なんて決め切れない。「もうみんなかわいいで良いじゃん!」みたいな(笑)。

── すごく前向きな気づきですね(笑)。

北川さん:そういう境地にたどり着きました(笑)。



「もっともっと感謝の気持ちを伝えていきたい」

── ミスコン活動で大切にしていることはありますか?

北川さん:自分は、何かをしてもらったことに対して感謝の気持ちがすごく強いんです。さっきの友達に写真を撮ってもらった話もそうなんですけど、応援してくれている人へのコメントの返信はもちろん、もっともっと感謝の気持ちを伝えていきたいです。

鎌倉時代の「御恩と奉公」の制度ってあるじゃないですか。そんな感じで、私は本当に恩返しをしたいと思っています。

── 急に鎌倉時代(笑)。

北川さん:すいません(笑)。

── 残りの活動期間はどんなことを頑張りたいですか?

北川さん:正直、ミスコンに出る前はグランプリ、準グランプリにはあまりこだわっていなかったんですけど、自分は目標達成大好き人間なので、グランプリ取りたいなという気持ちは湧いてきています。

あとは、SNS含めて、ここからラストスパート、毎回の投稿に全力投球しようと思います。

北川智子

取材・文:ワダハルキ

撮影:片岡翔



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