今回は、ミスキャンパス関大2024エントリーNo.2の田中芳佳さんにインタビューしました!
田中芳佳(たなかよしか)
勉強・部活・習い事に捧げた学生時代
幼い頃から活発で動くことが大好きだったという田中さん。小学生時代は外で遊ぶことが大好きで、生きたセミを素手で掴むぐらいアクティブな性格だったこともあり、習い事で剣道を始めた。
「3つ上のお兄ちゃんが剣道をやっていた影響で(剣道を)始めました」
小学校1年生で始めた剣道だったが、気がつけば中学卒業までの9年間続けた。しかし、高校進学後は剣道からいったん離れる決断をした。
「高校でも剣道を続けるか迷ったんですけど、ピアノと書道も小さい頃から続けていたので、高校ではそっちをやることにしました」
中学までの体育会系な生活から一気に文化系へ転身した田中さんだったが、高校の体育祭の応援団に入り3年時には副応援団長を努めるなど、持ち前のアクティブさは健在だった。
ちなみに、福岡県出身の田中さんは、高校時代は”朝課外”(福岡県の公立高校で行われている「0限目」と呼ばれる朝の課外授業。生徒は基本的には必ず出席しなければならない。)もこなしていたため、「ピアノと書道以外はほぼ勉強していた」という。まさに、勉強と部活・習い事に捧げた学生時代だった。
夢を追いかけた大学生活
そんな忙しくも充実していた高校時代を終え、大学生活をスタートさせた田中さんだったが、大学では剣道もピアノもダンスもやらず、昔からの憧れでもあった女優を目指す決意をした。
「3歳のころに母にSMAPさんのコンサートに連れて行ってもらったんですけど、そのコンサートが本当に楽しくて、子どもながらに『すごい!』って思ったんです。そこからエンタメ業界に漠然と興味が湧いていて、本格的に女優を目指そうと思ったのは中学、高校のときですね」
田中さんは中学・高校時代、勉強や部活、習い事に打ち込んむ忙しい生活を送っていた。そんなときに映画やドラマに出ている女優を見ると「素敵だな」「自分も頑張ろう」と思えたという。
「自分も誰かに元気を与えられるような女優になりたい」
そして、さまざまな選択肢があるなかで田中さんは、9年間の剣道の経験を活かすために殺陣のアクションスクールに通い始めた。
「剣道をずっとやっていたので、『殺陣ならスムーズにできるでしょ』って思ってました。けど、いざやってみると剣道とは全然違ってました(笑)」
一般的に、剣道はできるだけ小さな動きで相手の隙をうかがって、そこから相手を崩していいく武道である。しかし、殺陣はできるだけ大きく動いて”いかに派手に見せるか”を重要視するアクションである。つまり、両者の考え方は真逆で、剣道ができることと殺陣ができることはまったくの別物であるらしい。
「殺陣らしい動きの意識はしてるんですけど、やっぱり剣道の癖はなかなか抜けないです…(笑)」
しかし、殺陣と剣道の違いに苦戦しながらも田中さんは地道に稽古を重ね、昨年の11月についに念願の舞台出演を果たした。
「スクールに入ったのが大学1年生の11月ぐらいだったのでちょうど丸2年かかったんですけど、めちゃくちゃ楽しかったし『やっと舞台に立てた』っていう嬉しさがすごくありましたね」
剣道との違いに悩み続けた田中さんだったが、剣道で身につけた忍耐力は殺陣の稽古においても決して無駄にはならなかった。
夢に近づくためにミスコンへ
女優を目指し殺陣の稽古に勤しんできた田中さんだったが、大学4年生になって卒業が近づいてくると焦りを感じるようになってきた。
「殺陣の稽古は頑張ってきたんですけど、『女優になる』という夢にはまだまだ遠いなって思って」
人気のある女優であれば10代から活躍するのが当たり前になった昨今の芸能界において、20歳を超えて一度舞台に出たことがあるだけの自分はかなり遅れをとってしまっている。もちろん殺陣を頑張っている自信はあるが、自分よりも殺陣が上手い役者さんは大勢いる。
「もっと目立つような活動をしなくちゃ」
そんなときに田中さんが見つけたのが関大のミスコンだった。
「今までミスコンに応募しようって思ったことは1回もなかったんですけど、『少しでも夢に近づけるなら』と思ってミスコンに応募しました」
ミスコン活動を始めるまでは「キラキラした発信をするような生活とは無縁だった」という田中さん。最初は、毎日のSNSの更新やLIVE配信で苦労が絶えなかったという。しかし、田中さんは決して諦めることはしなかった。
「自分の夢を叶えるために始めた活動なので『絶対に最後まで頑張ろう』っていう気持ちでやってます」
卒業後は就職はせずに芸能活動一本でやっていくことを決めているからこそ、田中さんの言葉には重みがあり、一つ一つの行動には強い覚悟が感じられる。苦手だったSNSやLIVE配信もコツを掴んで、今では苦にならないほどになってきた。
「剣道も殺陣も(諦めずに)ずっと続けてきたので、続けることは得意かもしれないです(笑)」
そんな、田中さんの中には確固たる理想の女優像があるという。
「今はアクションをメインでやってるんですけど、これからはもっとセリフの多い作品に出られるようになって、綾瀬はるかさんのようなアクションも演技もできる女優になるのが今の目標です!」
剣道と殺陣で培った忍耐力と、ミスコンで培った発信力。自分だけの”二刀流”を武器に、田中さんはこれからも夢への道を一歩ずつ歩んでいくことだろう。
取材・文:ワダハルキ
撮影:けんを