今回は、ミス青山コンテスト2024エントリーNo.5の石井凜さんにインタビューしました!
石井凜(いしいりん)
プロへの道を断念
身長166cmとスタイルの良さが目を引く石井さん。スタイルキープに関しては、“英才教育”を受けてきた。
「昔からお母さんとおばあちゃんがめちゃくちゃ美意識高かったんです。特にスタイルに関しては厳しくて、『太っちゃだめだよ』って常に言われていました」
そんな石井さんは、スタイルキープの一環として3歳からクラッシックバレエをはじめた。すると、瞬く間に没頭し、中学1年になるころにはプロを目指して練習するほどになっていた。
しかし、石井さんは中学2年でバレエシューズを脱ぐ決断をする。
「当時はバレエと並行して学校の部活でダンスもやっていたので、なかなかバレエに集中できる時間が取れなくて。あとは、『大学進学するなら勉強もやらないとダメだよね』って思っていたのもありますね」
プロのバレリーナになれるのはほんの一握り。その現実を考えたときに、このままバレエを続けていれば将来の選択肢として「大学進学」が消える可能性もある。
悩んだ末に石井さんはバレエを辞め、勉強と部活に専念することにした。
大学に入って気付いた本当の自分
バレエを辞めて勉強と部活に集中したことで、大学は見事青学に合格。しかし、石井さんの中には、バレエを辞めたことへの後悔も少なからずあった。
「やっぱり、バレエが好きだったんですよね。辞めてから気づいたんですけど、自分の中で唯一『好き』って言えることだったんだなって」
どこかモヤモヤを抱えたまま大学生活がスタートしたが、「集団でワイワイ楽しむのが苦手」という理由でサークルには入らなかった。
「小、中、高は女子高で、気心知れた仲の良いグループでワイワイ楽しむのに慣れていたので、大学に入って知らない人たちとも関わらないといけなくなったときに、『あれ、自分って意外と人見知りな部分あるんだ』って気づいたんですよね」
学外でバイトは始めたものの、学内での活動は大学で授業を受けるのみ。
「サークルに入らなかったから、1年生の夏休みとかめちゃくちゃ暇だったんですよね…(笑)」
せっかっくの大学生活。限られた時間を有限に使って、何かに挑戦してみたい。しかし、バレエ以上に熱中できることが見つけられない。
そんな石井さんが出会ったのが、ミスコンだった。
「出てみるか」→ファイナリストに
「元々、K-POPアイドルとか可愛い女の子を応援するのが好きだったので、青山のミスコンはファンとして見ていたんです。」
当時は自分が出ることなど考えもしなかった石井さんだが、ある日、自身のInstagramにミスコンの運営から「青山ミスコンに出てみませんか?」とDMが届いた。
「何か新しいことをはじめたいって思っていたので、最初は『出てみるか』ぐらいの軽い気持ちでした(笑)」
半ば勢いで応募を決めた石井さんだったが、書類審査と面接も通過し、ファイナリストに選ばれることとなった。
「まさか自分が選ばれるとは思ってなかったんですが、選んでいただいたからには頑張ろうと思いました」
ファイナリストとしての活動がスタートした石井さんだったが、活動するにあたって意外な悩みがあった。
「『バレエやってたのに?』って思われるかもしれないんですけど、私、人前に立つのめちゃくちゃ緊張するんですよ…(笑)」
加えて、ミスコン活動において避けては通れないSNSも「自分で投稿したことがなかった」というレベル。そんなこともあり、活動開始直後はあらゆる場面で苦戦を強いられた。
しかし、「つらい」と思ったことは一度もない。
「最初は慣れないことが多くて、今でもいろいろ大変なことも多いんですけど、それ以上に楽しい気持ちのほうが大きいですね」
バレエを辞めて見つけたもう一つの夢
そして、活動が進んでいくうちに、石井さん自身にもミスコン活動を頑張る理由が出てきた。
「小学生のころから、漠然とテレビへの憧れはあって。特に、毎朝ニュースを読むアナウンサーの方に元気をもらっていたので、『アナウンサーって素敵なお仕事だな』ってぼんやりと思っていたんです」
最初は「なれたらいいな」ぐらいの気持ちだった石井さんだが、バレエも辞めて本気で打ち込むこともなくなったこともあり、徐々に「ちゃんとアナウンサーを目指そう」と思うようになっていった。
「ミスコン活動って、良くも悪くもたくさんの方が自分に注目してくれるじゃないですか。なので、ミスコン活動を通して『自分は将来的に、人前に立つ活動が本当にできるのか』を見極めたいとは思ってます」
大好きなバレエの道は諦めてしまったが、アナウンサーという新たな夢を目指しはじめた石井さん。本人が「見極めたい」と語っていたように、まだ100%決めきれていない部分はあるのかもしれない。
そして、アナウンサーになるにはミスコン活動以上に数多の困難が待ち受けていることだろう。
しかし、数年後、朝のニュース番組で流暢にニュースを読み、さわやかな笑顔で多くの人を元気づける石井さんの姿を想像できてしまうのは、きっと私だけではないはずだ。
取材・文:ワダハルキ
撮影:けんを