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【皮膚科医監修】「スキンケアってどうやるの?」「ニキビってどうすれば治る?」お肌の悩みを徹底解決します<恋愛の教科書#1>

恋愛初心者の方に向けて、恋愛のやり方、必要な準備を専門家に教えていただく「恋愛の教科書」。今回は、現役皮膚科医の豊田雅彦先生に、「初心者でも簡単にできるスキンケアのやり方」や「どうすればニキビを治すことができるのか」についてお伺いしました。

男女共に、お肌の整い具合によって、その人の清潔感は大きく左右されます。

正しいスキンケアの方法を知って、しっかりと恋愛の準備をしていきましょう!

本記事のゲスト

豊田雅彦

 

うるおい皮ふ科クリニック院長。医学博士。かゆみをなくすことをライフワークに掲げ、患者さんが希望を持てる診療に日々尽力。かゆみをなくすことをライフワークに掲げ、患者さんが希望を持てる診療に日々尽力。現在までに2,000以上の医学論文・医学専門書を執筆。国際皮膚科学会において臨床(2002年) とけんき(2004年)の両部門で単独世界一を受賞(当時世界初)。また、国内外で年間最多250以上の講演会・学会発表・保健所指導を行う。受診患者の99%(年間約3万人)の症状を軽減〜消失に導いた、世界有数の皮膚病・かゆみのスペシャリスト。

初心者でもできるスキンケアのやり方

ー男性の場合、「スキンケア」と聞くと「難しそう…」「面倒くさそう…」というイメージを持っている人も多いと思うんですが、初心者がスキンケアを始める場合は、まず何からはじめればいいんでしょうか?

豊田:まずは、スキンケアは「洗顔」「保湿」「紫外線対策」の3つに分かれているという認識を持っていただきたいです。この内どれかが欠けても、満足のいくスキンケアはできません。

ーそれぞれの具体的なやり方も教えていただけますか?

豊田:まずは「洗顔」です。洗顔のやり方は人によって違うこともあるんですけど、肌をこすったり、ゴシゴシ洗うのは、絶対にNGです。石鹸や洗顔料をモコモコに泡立てて、それを顔に乗せてやさしく洗うだけで十分汚れは取れますから。

そして、洗顔をする場合は、お湯の温度も重要です。「熱い」と思うような温度のお湯は、肌の保湿に必要な皮脂を落としてしまいます。なので、38℃~40℃のぬるま湯がベストです。

それから、意外と盲点になっているのが、タオルで顔を拭くときです。濡れた顔を拭くときにゴシゴシ拭く人がいるんですが、そうじゃなくてタオルを顔にそっと抑えるように水気を取ります。



ーたまに気持ちよくなって、ゴシゴシ顔を拭いてしまってます…

豊田:ゴシゴシ拭くと気持ちいいので、ついついやりたくなっちゃうと思うんですが、そこは避けましょう。

洗顔が終わったら、次は「保湿」です。保湿のポイントは、5~10分以内にすべて終わらせることです。

例えば、顔をお洗う意外だと、入浴後に保湿することが多いと思うんですが、お風呂から出た後が1日のうちで最も乾燥しているタイミングとも言われています。なので、一分一秒でも早く保湿することが重要です。

そして、保湿の際には「化粧水」と「乳液(クリーム)」の2つを必ず使ってください。

ーどちらか片方では、ダメなのでしょうか?

豊田:化粧水と乳液はそれぞれ役割が違うんですが、どちらも肌の保湿において重要な役割を持っているので、どちらも欠かせません。

まず、化粧水には「肌に水分を入れる」という役割があります。当たり前ですが、肌に水分を与えてあげないと乾燥してカサカサになってしまいます。

この化粧水は使っている方は多いんですが、乳液をきちんと使っている方は、特に男性だと少ないイメージですね。

乳液の役割は「肌にふたをする」ことです。乳液には油分が含まれているため、水分の蒸発を防ぐことができます。つまり、化粧水をしっかりと肌に浸透させる前に化粧水が蒸発してしまうのを、乳液は防いでくれるのです。

ー私は普段は化粧水だけしか使っていなかったんですが、それだとあまり意味がないんですね…

豊田:そうですね。

それから、保湿は1日2回してほしいです。これは数万人を対象にした実験を基のデータから示されていることなんですが、1日1回保湿する人よりも1日2回保湿っする人のほうが、圧倒的に肌が潤います。



ー化粧水や乳液の塗り方は、決まったやり方があるんでしょうか?

豊田:基本的には、手のひらで皮膚の中に押し込むように塗るイメージですね。絶対にこすらない。

中にはコットンを使う方もいらっしゃいますが、私は賛成じゃないです。皮膚の非常に薄い目の周りとかを優しくトントントンとやるのは良いと思いますが、顔全体をコットンでやっていると、そのうちコットンが毛羽立って、コットンが肌をこすりだしちゃうんですよね。

ー化粧水や乳液は、どういったものを選べばいいんでしょうか?

豊田:化粧品はピンキリですけど、スキンケアを初めてするような方であれば、コスパが良い製品で十分ですね。

それよりも、肌に合うかどうかのほうが重要なので。

ー肌に合わないものというのは、どのようにして判断すればいいんでしょうか?

豊田:肌につけたときにピリピリと刺激があったり、しばらくたってかゆくなってきたりするものはやめたほうがいいですね。

ただ、「洗浄力が強い」=「刺激が強い」というイメージを持たれている方も多いんですが、そういうわけではないです。あれは、商品の表記の問題で、「洗浄力が強いから肌への刺激も強いんだろうな。自分は皮膚が弱いから使えない」っていうのは、誤解です。

なので、まずはドラッグストアや量販店の化粧品売り場に置いてあるサンプルを試してみるのがおすすめです。

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ーなるほど…、それはぜひ試してみます。最後に、3つ目の「紫外線」に関してもお聞かせください。

豊田:紫外線は、文字通り「紫外線対策」ですね。端的に言えば、日焼け止めを使います。

ただ、日焼け止めにもいろいろ種類はあって、主に「SPF」と「PA」という数値を基に分類されます。SPFは、2~50まで数値分けされているんですが、数値が高くなればなるほど日焼け止め効果が高くなります。PAは「PA+」〜「PA++++」の4段階で表示され、「+」が多いほど防止力が高まります。

例えば、冬の関東だとSPFが20ぐらいの数値でも十分、紫外線から皮膚を守ることができます。季節や場所に応じて、数値を変えていくのがベストですね。

ー数値が高いほうが日焼け止め効果が高いのであれば、ずっと「50」のものを使っておけばいいと思うのですが…。

豊田:もちろん、そのほうが楽ではあるんですが、数値が高い日焼け止めは肌への負担が大きいものが多いので、特に乾燥肌や敏感肌の方は肌トラブルの原因になりかねません。

なので、面倒ではありますが、季節ごとに数値を変えていただくのが理想です。

あとは、ムラがないように塗っていただくのと、外出しない場合でも日焼け止めを塗っていただくのが重要ですね。

ー外出しなくても、日焼け止めを塗る必要があるんでしょうか?

豊田:ええ。というのも、家にいても窓から紫外線が入ってくるからです。もちろん、車の中にいても車の窓からも紫外線が入ってきます。

なかなか習慣化することは難しいと思うんですけど、皮膚科医としてはやっぱりそこはお願いしたいなと思いますね。

スキンケアはいつからはじめるべき?

ーそもそもなんですが、スキンケアはいつから始めるのがいいんでしょうか?

豊田:実はスキンケアって赤ちゃんのときから必要なんです。

ーえ、そんなに早くから必要なんですか!?

豊田:これはデータも出ているんですけど、新生児を全身に保湿剤を塗るグループと、乾燥した部分にのみ保湿剤を塗るグループに分けて、32週間観察したときに、全身保湿したグループのほうが、アトピーの発症率が3割低かったんですよ。

ーそれは確かに、赤ちゃんのときから保湿したほうがいいですね。

豊田:ただ、赤ちゃんのころは親御さんが塗ることになると思うので、ご自身でできるようになったら、なるべく早い内から保湿は始めていただきたいです。

皮膚科に行けば、塗り方の指導なんかもしてくれると思いますので。

ニキビはどうやってできるの?

ーまずは、ニキビができるメカニズムについて教えていただけますか?

豊田:男女問わず、思春期になると副腎と呼ばれる臓器から男性ホルモンが増えます。男性ホルモンは皮膚の油の分泌を高めるので、顔の毛穴から油が出てきて、その油が日光に当たると酸化して、毛穴が詰まります。その毛穴の詰まりを角栓というんですけど、その角栓がニキビのスタートになります。

そして、油は毛穴の中から出てこようとするんですけど、詰まって出てこれないので毛穴の中の毛包と呼ばれる部分に溜まっちゃうんですね。

すると、その毛包が限界を迎えると破裂して油まみれになります。しかも、その油は油を好むニキビ菌の栄養となってしまうので、菌が増えてしまうんです。

その菌が、毛の壁を破ってポンと破裂すると炎症を起こして赤ニキビになります。そして、赤ニキビが進行するとさらに膿んできたりして、最終的には「ニキビ跡クレーター」と言われるような症状になってしまいます。

ーニキビのできやすさに遺伝は関係しているんでしょうか?

豊田:ニキビと遺伝は関係あるとは言われているんですけれども、どのように関係しているのかまでは、まだ良く分かってないというのが現状ですね。

ー例えば、日常生活でのどういった行動がニキビの原因になるんでしょうか?

豊田:よく言われることですが、ストレスはニキビの悪化やできやすさに関係します。

例えば、受験期なんかはニキビが悪化する方が多いんですが、受験が終わると回復する方が本当に多いです。

あとは、睡眠不足や栄養の偏り、疲労なども関係しますね。不規則な勤務で生活リズムが乱れてしまっている方はニキビができやすいです。

ーニキビに種類などはあるのでしょうか?

豊田:前提として、ニキビは「思春期ニキビ」と「大人ニキビ」の二つに分かれています。思春期ニキビはほっぺたやおでこにできやすいんですが、大人ニキビの場合は顎や口周りなどのいわゆる「Uライン」にできるものです。

また、ここ数年はコロナの影響でマスクニキビっていう言葉もでてきましたね。マスクをつけているときや取り外しのときに、マスクがこすれて肌に刺激が加わることが原因で悪化する例も多いです。

ー確かに、最近はマスクニキビで悩んでいる方が多い印象です。

豊田:不織布マスクは感染防止にはいいんですけど、繊維が毛羽立ってくると、どうしても皮膚への刺激に繋がりますから。それから、マスクをしていると自分の息でマスクの中が蒸れることもあると思うんですが、あの状態もお肌には非常によくないですね。

ーそれはなぜでしょうか?

豊田:皮膚の表面は常に油分が保たれていて、皮膚内の水分を保っています。これは、いわゆる「皮膚のバリア」ができている状態なんですが、マスク内が蒸れることで、そのバリアを壊してしまうんです。

すると、マスクを取ったときに中で保たれているはずの水分が飛んでしまって、一気に肌が乾燥するんですよ。

ですので、ニキビになりやすい方がマスクをつける場合には、布マスクをしていただいた上から不織布マスクをしていただくか、マスクの中に不織布を入れるガーゼなども売られているので、そういうものをおすすめすることもありますね。

ニキビを防ぐためには?

ー肌に関しては、「22時〜2時までがお肌のゴールデンタイム」という話も聞くんですが、具体的に「この時間には寝てたほうがいい」という時間はあるのでしょうか?

豊田:以前は22時から夜中の2時までが肌のゴールデンタイムと言われていました。ですが、最近では「入眠後3時間が肌のゴールデンタイム」という説のほうが、正確だとされています。

これには理由があって、睡眠は「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」のサイクルで成り立っているんですが、そのサイクルが3時間刻みなんですよ。なので、睡眠時間は「3の倍数の時間」が適切です。最低でも6時間は取ってほしいですね。

ーでは、明確な時間は特に決まってはないんですね。

豊田:そうですね。社会人の方だと、日をまたいでしまくことはよくあることですから、「22時には寝なさい」と言っても、物理的に不可能なことも多いと思うんです。

また、睡眠の質を高めるためには深い睡眠が重要になるんですが、そのためには寝る前のスマホチェックは避けるべきですね。スマホを見ると脳に刺激が与えられてしまい、興奮状態になって、リラックスした深い睡眠はどうしても難しくなります。



ー食生活がニキビの原因となることもあるのでしょうか?

豊田:油っこいものやチョコレートみたいな甘いものを食べるとニキビが出るって話は有名だと思います。ですが、実際には油っぽいものを食べても、皮膚が油っぽくなることはないんです。

細かく言えば、接種している油の質によります。

油にはいろいろな分類があるんですけど、肌の油脂を構成する成分のひとつである「オメガ3(スリー)」と呼ばれる油は、肌にいい油です。

ですが、ポテトフライやチキンに含まれている「オメガ6(シックス)」は、摂り過ぎると肌荒れにつながるというデータが出ています。

ー「オメガ3」は、どのような食材に含まれているんでしょうか?

豊田:「オメガ3」はエゴマとかもあるんですけれど、メインは魚の油ですね。EPAやDHAと言われている青身魚の油が代表です。

あと、先ほどのチョコレートに関しては、摂取量の問題です。やっぱり食べ過ぎっていうのはなんでもよくなくて、チョコレートに含まれる糖質は、油の分泌を促します。なので、甘いものを取り過ぎると皮膚が油っぽくなるっていうのは間違っていません。

しかも、糖質自体は「糖化」という現象を起こして、皮膚が荒れたり、くすんだり、シミができたり、いわゆる皮膚の老化を引き起こします。

ーでは逆に、どういったものを食べると肌荒れを防ぐことができるんでしょうか?

豊田:これもう当たり前のことなんですけど、バランスよく食べるしかないんですよ。その中でも、栄養素としては「たんぱく質」「脂質」「炭水化物」は重要です。あとは、「ビタミン」「ミネラル」が摂れていれば、問題ありません。

で、ビタミンに関して言えば、「ビタミンA」「ビタミンC」「ビタミンE」の3つは、ニキビを改善するのに効果的ですね。

ーやはり、そこはバランスよく取るのが重要なんですね。

豊田:あとは、腸が荒れていることも、皮膚が荒れる原因になります。最近盛んに言われているんですが、腸内細菌のバランスが取れていると皮膚も良くなるんですね。

なので、逆に言うと、便秘が原因でニキビが悪化することも多いんですよ。なので、食物繊維が豊富な食材や、ヨーグルトやキムチなどの発酵食品が、意外と肌荒れにも効いてくるんです。

ーニキビと腸内環境が関係しているという話は初めて聞きました。

豊田:最近では腸と皮膚の相関が盛んに研究されていまして、腸は体内の7〜8割の免疫細胞が存在する場所だと言われています。そこが便秘や下痢などで乱れると、皮膚や内臓に不具合が生じるとい言われています。なので、腸内の状態を健康に保つということは、最近注目が集まっていますね。

ニキビになったら、とりあえず皮膚科へ!

―もしニキビがひどくなった場合、市販の薬で治すパターンと、皮膚科へ行くパターンがあると思うんですが、結論どちらがいいんでしょうか?

豊田:症状の度合いにもよるんですけど、個人的には皮膚科へ行くのがおすすめですね。市販薬を使うことに反対ではないですが、市販薬の効果は限度がありますし、逆にどんどん悪くなっていって、治せないニキビ跡になる可能性もあります。

―やはり、専門家に任せるのが一番ですね。ただ、「皮膚科に行くと高いんじゃないの?」というイメージもあります。

豊田:確かに、「医者に行くとお金がかかりそう」というイメージを持たれている方も少なくありません。ですが、実は市販のニキビ用のクリームや洗顔料を買うほうが、高くなる場合もけっこう多いんです。

あとは、仮にニキビ跡ができてしまった場合、今の保険適用される診療ではニキビ跡を治すことはほぼ不可能なんです。医療美容やエステでは治すことができますが、保険は適用されないので、かなり高額になってしまいます。

特に、10代、20代のかたはそこまでお金をかけることは難しいと思うので、そうなるぐらいなら、早い段階で皮膚科を受診していただいたほうが、トータルの費用としては圧倒的に安く済むと思います。

―わかりました。本日は貴重なお話、ありがとうございました!