私の中ではこれまで、「富山と言えば冬!」という勝手なイメージがあった。
というのも、氷見の寒ブリをはじめとする、富山名産の魚介類たちの多くは冬に旬を迎え、日本海に面した県ならではの雪景色を楽しめるのも冬だからだ。
だからこそ、今回の日帰り富山取材の話をもらったとき、「3月の富山って何かあるっけ?」と思ってしまったのが正直なところ。
だが、しかし。
仮にも取材人の端くれ。「行ってもない、体験してもない」ものを想像だけで評価するなど、言語道断。
というわけで、3月24日に富山県を日帰りで訪問してきたので、今回はその模様をご紹介します。
都心からも好アクセス
大阪在住の私にとっては、富山は「遠い場所」というイメージでした。けど、調べてみると、大阪から新幹線と特急で約3時間で着くとのこと。
「けっこう、アクセスええやん」
そんなことを考えているうちに、新高岡駅に到着。
駅の改札では、駅員さんの魂のこもった手書きボードが出迎えてくれた。
語彙力喪失の五箇山
まずは、富山の世界遺産でもある五箇山へGO。
駅の近くでレンタカーを借りて、1時間弱で到着。
すげぇ…
やべぇ…
専業ライターとしては筆を折ったほうがいいレベルの語彙力の低さ。
まぁ、とにかくめちゃくちゃ綺麗だったよ。
五箇山自体はこれまで写真で何度も見ていたので、どんな建物なのかは当然知っていた。
が、あらためて「生で見る迫力」をヒシヒシと感じさせられた。
ちなみに、雪はめちゃくちゃ積もっていたが、空は晴れてたので全然寒くなく、むしろ暖かいぐらい。
聞いたところによると、3月の富山は意外と暖かいそうだ。
世界一美しいアングル
続いては、「世界一美しいスタバ」とも言われているスターバックスへ。
富山市内の富岩運河環水公園に居を構える「スターバックス富山環水公園店」は、その建物の美しさと店内からのすばらしい景色で、「世界一美しいスタバ」と言われている(らしい)。
「確かに建物も景色もきれいやけど、写真で見てたのとなんかちがうなぁ」
ということで、世界一美しい“アングル”を探してみた。
たぶん、見つけた。
ブリの美味しさはキャッチの優しさでできていた
そんなこんなで夕食の時間になったので、ブリを求めて富山駅へ。
お店の情報も特に調べてなかったので、店を探してブラブラしていると
「なにかお探しですか~?」
野生の“いざかやのキャッチ”が現れた。
大阪や東京のキャッチは、とにかく面倒くさい。一度断っても、しつこくアプローチをしてきやがる。
だから、ここでも適当に無視しようとしたのだが、
「全然他のところ見てきてもいいんで~」
「あっちの方とかも、いいお店ありますよ~」
キャッチなのに、全然キャッチしてこなかった。
そうなると、北風と太陽理論が働き、そのお兄さんの店に行かないわけにはいかない(?)。
席について早々に、お目当てのブリと、追加で白エビのかき揚げを注文した。
「美味いぃぃ~!!」
またしても、語彙力を失う専業ライター5年目。分かってはいたが、富山のブリは美味すぎた。
しっかりと脂が乗っていて、肉厚で歯ごたえも抜群。臭みもまったくない。
まさに、ホンモノのブリ。
しかし、その美味しさを味わえたのも、キャッチのお兄さんの優しさがあったからこそ。
そう。もはや、このブリの美味しさは、あのお兄さんの優しさでできていたのだ!(熱燗5本目)
「また、来ます。」
こんな感じで、日帰り富山取材は終了した。
細かいことは何も言わない。
「また、来ます。」
その一言を残して、私は大阪への帰途についた。